整備管理者(せいびかんりしゃ)

ものづくり・工場の仕事

整備管理者の仕事とは?

整備管理者は、自動車整備工場やディーラーの現場で整備作業の安全・品質・法令遵守を統括する責任者です。整備士一人ひとりの作業内容を確認し、誤りや不備がないよう指導しながら、工場全体の整備品質を保つ役割を担います。特に国の認証工場では整備管理者の選任が義務付けられており、点検・整備の流れが法令基準どおり実施されているかを常に監督します。

具体的には、整備記録簿や見積書のチェック、整備工程の進行管理、工具・検査機器の点検、改善指導、事故防止策の策定など、現場運営の中心として幅広い業務に携わります。また、ユーザーからの問い合わせ対応や整備士の育成、外部監査への対応など、工場の「顔」としての役割を果たすケースも多く、現場の安全と信頼を支えるキーポジションです。

1. どんな人に向いてる?

責任感が強く、ルールを守りながら現場を引っ張れる人に向いています。整備士をまとめる立場のため、コミュニケーション力と判断力も重要です。

2. 整備管理者になるには?(進路チャート)

まず自動車整備士(国家資格)として実務経験を積み、整備管理者選任前研修を受講します。研修修了後、事業者から選任されることで整備管理者として勤務できます。

3. 整備管理者に必要な資格やスキル

4. 活躍の場・働き方

自動車整備工場、ディーラー、運送会社の整備部門など幅広く活躍します。整備作業の品質確認、記録簿のチェック、設備の管理、改善業務など、総合的なマネジメントを行います。

5. 整備管理者の平均年収は?

平均年収は約400万~550万円前後。工場規模や役職、整備士資格の等級によって大きく変動します。

キャリア段階年収目安
整備士〜候補(1~3年目)300万~380万円
整備管理者(5~10年目)400万~500万円
工場長・マネージャー層500万~650万円

出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」/整備工場求人情報

6. 向いてない人は?

ルールを軽視する人、ミスを放置してしまう人、細かいチェックが嫌いな人には向きません。現場の安全意識が低いタイプは不適合です。

7. よくある質問(Q&A)

Q. 整備士じゃなくてもなれますか?
A. 基本的に整備士資格と実務経験が必要です。法律上の選任要件があります。

Q. 工場長と何が違う?
A. 工場長は経営寄りの管理職、整備管理者は法律に基づく「整備作業の品質・安全の責任者」です。

8. 関連する仕事

9. 現場の声

■ 職業・職歴
整備管理者・勤務14年(自動車ディーラー)

■ 仕事内容
点検・整備の最終チェック、記録簿管理、スタッフ指導を担当。

■ やりがい
「安全に走れる車を届ける」という責任を背負う仕事。お客様からの信頼が直接返ってきます。

■ 大変なこと
ミスが許されない。設備管理や書類管理も多く、広い視野が必要です。

■ これから目指す人へアドバイス
整備士経験を積めば必ず評価される役職。資格取得と経験の積み重ねが大きな武器になります。