左官職人(さかんしょくにん)

建てる・つくる仕事
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建てる・つくる仕事

左官職人の仕事とは??
壁や床にモルタルや土、漆喰を塗って、美しく仕上げる伝統と技術の職人。

1. どんな仕事?

左官職人は、建物の壁・床・天井などにモルタル・漆喰・珪藻土などの材料をコテで塗り、 美しく機能的な仕上げを行う専門職です。住宅・店舗・ビルなど幅広い建築物に関わり、 仕上がりの美しさが建物の印象を大きく左右します。

現場では下地づくりから仕上げ塗りまで多くの工程があり、湿度や乾き具合によって作業の順番や配合を調整する必要があります。 伝統的な左官技術(漆喰壁・土壁)に加え、デザイン性の高い仕上げも増えており、 美的センスと技術が求められます。

2. どんな人に向いてる?

  • 手先が器用な人
  • 細かい作業が得意な人
  • 集中力と根気がある人
  • 伝統的な技術に興味がある人

3. 左官職人になるには?(進路チャート)

🎓 高校卒業(学歴不問)
  ↓
🏢 左官業者・工務店などに弟子入りまたは就職
  ↓
🧰 見習いとして現場で経験を積む
  ↓
✅ 左官技能士(国家資格)などの取得で一人前へ

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4. 左官職人に必要な資格やスキル

  • 左官技能士(国家資格:1級・2級)
  • 材料の性質を見極める知識
  • 道具の扱い方、塗りの技術
  • 長時間の立ち作業に耐える体力

5. 活躍の場・働き方

  • 左官業者・建築会社・リフォーム業者
  • 個人事業主・職人として独立も可能
  • 伝統建築や文化財修復にも関わるチャンスあり

6. 左官職人の平均年収は?

左官職人の平均年収は350万円〜550万円前後が一般的です。 経験年数・現場規模・勤務先(工務店/ハウスメーカー/独立)によって大きく変わります。

特に左官仕上げの技術が高い職人・伝統工法を扱える職人は評価が高く、 年収600万円以上を目指すことも可能です。独立すると収入は案件数と技量に比例してさらに伸びやすくなります。

※出典:賃金構造基本統計調査(厚生労働省)、業界団体公開データを参考に作成

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7. 向いてない人は?

  • 細かい作業が苦手な人
  • 体力に自信がない人
  • 汚れる作業に抵抗がある人

8. よくある質問(Q&A)

Q. 女性でもなれる?
A. はい。少数ながら女性左官職人も活躍中。細やかな技術が活きる場面も多い。

Q. 独学でもなれる?
A. 実際の現場経験が重要。独学だけでは技術習得は難しいため、就職・弟子入りがおすすめ。

Q. 和風建築以外でも需要はある?
A. はい。モダンな店舗や自然素材志向の住宅でも活躍中。

9. 関連する仕事

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10. 現場の声

■ 職業・職歴
左官職人/住宅・商業施設の内装仕上げ・12年目

■ 仕事内容
主に店舗内装や住宅の壁の仕上げを担当しています。漆喰・珪藻土・モルタルを扱い、 その日の湿度や温度を見て配合を変えることも多いです。仕上がりの質がすべてなので、 コテの角度・圧のかけ方・スピード調整には常に気を配っています。

■ やってよかったこと
一番達成感があるのは、完成した壁をお客様が見て「すごい綺麗」と言ってくれた瞬間。 自分の手の動きひとつで表情が変わるので、作品をつくっている感覚があります。 老舗旅館の改修で漆喰壁を仕上げたときは、本当に誇らしく感じました。

■ 大変だったこと
材料の乾きが早すぎる日は仕上げのタイミングがシビアで、正直かなり緊張します。 また、重い材料を運んだり、腕を長時間上げたまま作業することも多く、 体力と集中力の両方が必要です。コテさばきは習得に時間がかかり、 思い通りに塗れない時期は何度も悔しい思いをしました。

■ これから目指す人へ
ものづくりが好きな人、職人技を極めたい人にはとても向いている仕事です。 最初は失敗ばかりですが、先輩の技を見て真似していくうちに必ず上達します。 コテの扱いが安定してくると、一気に仕事が楽しくなるので、 あきらめず続けてほしいと思います。