農業土木コンサルタントの仕事とは?
農業土木コンサルタントは、農業用地や用排水施設、農道などの整備・改良を計画・設計・監理する専門技術者です。農地の排水や灌漑システムの設計、圃場整備、地盤改良などを行い、農業の生産性と環境の両立を支える役割を担います。土地改良事業や公共工事に関わるため、国家資格を持つ技術士や土地改良換地士が多く活躍しています。実務では「土地改良コンサルタント」「農業インフラ設計技術者」と呼ばれることもあります。
1. どんな人に向いてる?
理系で計算や設計が得意な人、地域や環境に貢献したい人に向いています。現場調査も多く、屋外での仕事が好きな人にもおすすめです。地道にコツコツ取り組めるタイプに向いています。
2. 農業土木コンサルタントになるには?(進路チャート)
大学や専門学校で農業工学・土木工学・環境工学などを学び、建設コンサルタント会社や土地改良区、自治体関連の技術職に就職します。その後、技術士(農業部門)や土地改良換地士などの資格を取得し、専門性を高めていきます。
大学や専門学校で農業工学・土木工学・環境工学などを学び、建設コンサルタント会社や土地改良区、自治体関連の技術職に就職します。その後、技術士(農業部門)や土地改良換地士などの資格を取得し、専門性を高めていきます。
3. 農業土木コンサルタントに必要な資格やスキル
- 土地改良換地士(国家資格に基づく登録資格) ─ 農地の換地計画や換地処分に関わる専門資格で、土地改良事業で重要な役割を担います。
- 技術士(農業部門・農業土木)【国家資格】
- RCCM(農業土木部門)【公的資格】
- 測量士・土木施工管理技士 など
CAD操作やGIS(地理情報システム)など、設計・測量ソフトを扱うスキルも必須です。
4. 活躍の場・働き方
主に建設コンサルタント会社、土地改良区、農業土木系の建設会社、自治体委託事業などで働きます。設計業務が中心ですが、現地調査や測量、工事監理なども担当します。地域に密着したプロジェクトが多く、長期的な地域貢献が実感できる職種です。
5. 農業土木コンサルタントの平均年収は?
平均年収は約500万~700万円前後。技術士資格を取得すると手当や昇格がつき、年収800万円以上を目指すことも可能です。
キャリア段階 | 年収目安 |
---|---|
新人(1~3年目) | 350万~450万円 |
中堅(5~10年目) | 500万~650万円 |
主任技術者・管理職 | 700万~850万円 |
出典:国土交通省 建設コンサルタント業統計/農林水産省「土地改良換地士制度」/厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
6. 向いてない人は?
緻密な作業が苦手な人や、現場の泥臭さを嫌う人には不向きです。また、書類作成や法令遵守を軽視するタイプも向きません。
7. よくある質問(Q&A)
Q. 公務員との違いは?
A. 自治体などの依頼を受けて設計や監理を行う民間技術職で、公務員ではありません。
Q. 資格は必須?
A. 実務経験でも働けますが、技術士や土地改良換地士を持つと大きな強みになります。
8. 関連する仕事
9. 現場の声
■ 職業・職歴
農業土木コンサルタント・勤務14年(建設コンサル会社)
■ 仕事内容
農地の排水設計や用水路改修、現地測量、CAD設計を担当しています。
■ やりがい
自分の設計した圃場や水路が完成し、地域の農家から感謝されるときに大きな達成感があります。
■ 大変なこと
法令や仕様の変更に対応する必要があり、常に勉強が欠かせません。
■ これから目指す人へアドバイス
地域を支える“農業インフラの設計者”として、誇りを持てる仕事です。地道に続ければ確実に評価されます。