厩務員の仕事とは?
厩務員は、競走馬の飼育や管理を行う仕事です。担当する馬の世話、餌やり、ブラッシング、馬房の清掃、体調チェック、トレーニングの補助など、日々のケアを通して競走馬のコンディションを整えます。馬と最も長く時間を過ごす存在であり、調教師や騎手と連携して「馬の健康と精神面」を支える重要な役割を担います。馬がレースで結果を出すための基盤を作る仕事であり、愛情と根気が不可欠です。
1. どんな人に向いてる?
動物が好きで、早朝や休日出勤もいとわない人に向いています。馬の小さな変化を見逃さない観察力や、責任感の強さ、チームワークを大切にする姿勢も求められます。
2. 厩務員になるには?(進路チャート)
高校や専門学校卒業後、JRA(日本中央競馬会)または地方競馬の厩舎に就職します。中央競馬では、JRA競馬学校 厩務員課程を修了するのが一般的です。実務経験を積みながら調教助手や調教師を目指す道もあります。
3. 厩務員に必要な資格やスキル
必須資格はありませんが、以下のスキル・知識が求められます。
- 馬の生態・飼養管理の基礎知識
- 乗馬技術や調教補助スキル
- 体力・継続力・観察力
競馬学校修了者は、馬の扱い方や安全管理を体系的に学ぶことができます。
4. 活躍の場・働き方
JRAトレーニングセンター(美浦・栗東)や地方競馬場の厩舎で勤務します。担当する競走馬の世話を365日行い、調教助手や騎手、獣医師と連携して馬の健康を保ちます。馬主と連絡を取ることもあります。
5. 厩務員の平均年収は?
厩務員の平均年収は約400万~600万円前後。馬の成績に応じて賞与や特別手当が支給されるため、成績によっては700万円以上の年収も可能です。
キャリア段階 | 年収目安 |
---|---|
新人(1~3年目) | 300万~400万円 |
中堅(5~10年目) | 450万~550万円 |
ベテラン・調教助手 | 600万~750万円 |
賞金の分配制度があり、担当馬の活躍が自分の報酬に反映される仕組みになっています。
出典:日本中央競馬会(JRA)/地方競馬全国協会(NAR)統計資料
6. 向いてない人は?
動物の世話を根気強く続けられない人や、早朝勤務が苦手な人には不向きです。体力が求められるため、継続的に鍛える意識も必要です。
7. よくある質問(Q&A)
Q. 厩務員はどんな勤務スケジュール?
A. 早朝からの飼育・調教準備が中心で、休日は交代制です。馬の世話は365日欠かせません。
Q. 騎手や調教師にキャリアアップできますか?
A. 実務経験を積んで資格を取得すれば、調教助手・調教師へのステップアップが可能です。
Q. 女性も働けますか?
A. はい。近年は女性の厩務員も増えており、力仕事以外にもケアや調教補助で活躍できます。