金型技術者の仕事とは??
製品を大量生産するための「型(かながた)」をつくる精密なモノづくりのプロ。
1. どんな仕事?
金型技術者は、プラスチック部品や金属部品などを大量に同じ形で生産するための「金型」を設計・製作・メンテナンスする職人です。
製品を大量生産する際に使う「型」は、わずかな誤差でも不良品につながるため、ミクロン単位の精密な加工技術が求められます。
図面をもとに金属を切削・研磨して形を作り、工作機械やCAD/CAMソフトを使って加工を行います。
また、使用中の金型の修理・調整・改良などのメンテナンスも重要な仕事のひとつです。
製造業の基盤を支える存在であり、「モノづくりの原点」ともいえる専門職です。
2. どんな人に向いてる?
- 精密な作業にやりがいを感じる人
- 機械や道具の扱いが得意な人
- 地道な作業に集中できる人
- モノづくりが好きな人
3. 金型技術者になるには?(進路チャート)
🎓 高校卒業(工業高校が有利)
↓
🏭 金型製作会社、部品メーカーなどに就職
↓
🛠️ 現場で加工技術や機械操作を学び、経験を積む
4. 金型技術者に必要な資格やスキル
- 必須資格はなし(経験重視)
- 国家資格「技能士(機械加工・金型製作)」があると有利
- CAD/CAMの操作スキル、図面読解力
5. 活躍の場・働き方
- 自動車、家電、精密機器などの部品メーカー
- 金型専門会社や町工場
- 現場での加工職から、設計やリーダー職へのキャリアアップも
6. 金型技術者の平均年収は?
金型技術者の平均年収は約400万〜600万円前後です。
経験や技術レベルによって差があり、熟練者やリーダー職になると年収700万円以上も可能です。
特に自動車や精密機器関連の金型分野では、高い技術力が評価される傾向があります。
一方で、若手は育成を前提にスタートするため、初任給はやや控えめなケースが多いです。
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」/製造業関連統計データより
7. 向いてない人は?
- 細かい作業が苦手な人
- 図面や数値に弱い人
- 集中力が続かない人
8. よくある質問(Q&A)
Q. 未経験からでもできる?
A. 現場で学びながら技術を身につける人も多い。最初はサポート業務から。
Q. 女性でも働ける?
A. 精密作業が多く、女性技術者も活躍中。
Q. 職人っぽい世界?
A. 伝統的な技能職だが、最新のデジタル技術との融合も進んでいる。
9. 関連する仕事
10. 現場の声
■ 職業・職歴
金型技術者/精密部品メーカー勤務・10年目
■ 仕事内容
主に射出成形用の金型を製作しています。
設計図をもとに、工作機械や研磨機を使って金属を加工し、試作から調整までを担当します。
■ やってよかったこと
完成した金型から精度の高い製品が作られると、自分の技術が直接形になった実感があります。
熟練の技を要する分、奥が深く飽きない仕事です。
■ 大変だったこと
わずかなズレでも不具合が出るため、常に集中力が必要です。
また、機械操作や測定には地道な練習と経験の積み重ねが欠かせません。
■ これから目指す人へ
手先の器用さと几帳面さが活きる仕事です。
コツコツと技術を磨けば、どの業界でも通用する職人技が身につきます。


