公証人（こうしょうにん）

法律とルールを守る仕事

公証人の仕事とは？

公証人は、法律に基づき契約や遺言などの文書を公正証書として作成・認証する法律専門職です。文書の真正を保証することで、将来の紛争やトラブルを未然に防ぎます。弁護士や裁判官など法律実務の経験者が任命され、国から権限を与えられて活動するのが特徴です。

主な業務は、遺言・離婚協議・不動産取引・会社設立などの契約を公正証書として作成することです。さらに、私文書の認証、確定日付の付与、定款認証なども行います。公証人が作成した公正証書は強い証拠力を持ち、裁判での証明力にもなります。

法令を正しく理解し、公平・中立な立場で判断できる人に向いています。細かい文章を丁寧に作成する力、依頼者の意向を正確に汲み取る傾聴力も欠かせません。

公証人は法務大臣の任命によって就任します。現役または元裁判官・検察官・弁護士の中から選ばれるのが基本で、一般の人が直接目指すことはできません。法律実務で長年の経験を積むことが前提となります。

特定の資格試験はありませんが、裁判官・検察官・弁護士としての経験が必須です。従って、司法試験合格は事実上のスタートラインです。法的文章作成能力、公平性、交渉力も重要なスキルです。

全国の公証役場で活動します。個人の遺言や契約から企業法務まで幅広い案件を扱います。公証人は国家公務員ではなく、独立した立場で職務を行い、手数料収入をもとに活動します。

公証人の収入は年間1000万〜2000万円程度が目安です。案件数や役場の規模によって差があり、都市部ではより高額になる傾向があります。
【出典】日本公証人連合会公証役場実務資料

公平性を保てない人や、法律文章の作成に細心の注意を払えない人には向きません。依頼者の立場に偏りがちで中立性を欠く人も不向きです。

Q. 公証人は国家資格ですか？
A. 国家資格ではなく、法務大臣に任命される職です。資格試験で目指す職業ではありません。

Q. 誰でも公証人になれますか？
A. いいえ。裁判官・検察官・弁護士などの経験者に限られます。

Q. 公証役場はどこにありますか？
A. 全国主要都市に設置されており、日本公証人連合会のHPから検索可能です。

※現場の声は今後掲載予定です。