ドッグトレーナーの仕事とは??
犬にしつけやトレーニングを行い、人と共に安心して暮らせるようにサポートする仕事。
1. どんな仕事?
ドッグトレーナーは、犬の行動や心理を理解しながら、しつけ・問題行動の改善・トレーニングを行う専門職です。吠えグセや噛みグセ、トイレトレーニングなど、飼い主が日常生活で困っている行動を分析し、その犬の性格や生活環境に合った指導方法を組み立てます。
家庭犬だけでなく、競技会用のトレーニングやドッグスポーツに向けた練習メニューを作ることもあり、犬ごとの目標に合わせたオーダーメイドのプログラムを組むのが大きな役割です。
現場では、トレーニング施設やペットショップ、動物病院などで犬を預かって訓練するほか、飼い主が自宅で実践できるように、レッスン形式で飼い主に教える「人への指導」も行います。レッスン後のフォローとして、連絡アプリやSNSで相談に乗ったり、動画をチェックしてアドバイスをするケースも増えています。
また、散歩中のマナーや他の犬との接し方、安全面の注意点などを伝えながら、飼い主と犬との信頼関係を深めるサポート役を担うのもドッグトレーナーの重要な仕事です。
2. どんな人に向いてる?
- 犬が大好きで信頼関係を築ける人
- 根気強く教えるのが得意な人
- 動物行動学や心理学に興味がある人
- 飼い主への対応・説明ができる人
3. ドッグトレーナーになるには?(進路チャート)
🎓 高校卒業
↓
🏫 トレーナー系専門学校・通信講座で学ぶ(資格取得も可)
↓
🐾 訓練施設・ペットスクールなどに就職
↓
📣 経験を積んで独立する人も多い
4. ドッグトレーナーに必要な資格やスキル
- 国家資格は不要(民間資格が複数存在)
- 犬の行動を理解する観察力
- 根気とコミュニケーション力
- しつけの知識・実践経験

5. 活躍の場・働き方
- ドッグスクール
- ペットショップや動物病院内のしつけ教室
- 訪問トレーナー・フリーランス
- テレビやイベント出演などの道も
6. ドッグトレーナーの平均年収は?
ドッグトレーナーの年収は、働き方や経験年数によって大きく変わります。
ペットショップ併設のトレーニング教室や、トレーニング施設などに正社員として勤務する場合、年収の目安はおよそ250万〜350万円前後がスタートラインです。経験を積み、役職や教室の責任者になると、400万円台に届くケースもあります。
一方、フリーランスや個人で教室を開く場合は、1レッスンあたりの料金設定と生徒数によって収入が大きく変動します。集客がうまくいけば年収400万〜500万円以上を目指すことも可能ですが、開業初期は宣伝や設備費もかかるため、収入が安定するまで時間がかかることも多いです。
いずれの働き方でも、資格取得やセミナー参加、教材・道具の購入など自己投資が必要な職業のため、スキルアップにかける費用も含めて長期的なキャリアプランを考えていくことが大切です。
7. 向いてない人は?
- 犬に対して怒りやすい人
- 体力に自信がない人
- 飼い主としっかり話せない人
8. よくある質問(Q&A)
Q. トレーナーになるのに資格は絶対必要?
A. 法的には不要。ただし、就職や信頼の面では民間資格があると有利。
Q. どんな犬でもしつけできるの?
A. 個体差があるため時間はかかるが、基本的には対応可能。
Q. 盲導犬訓練士と何が違う?
A. ドッグトレーナーは家庭犬中心、盲導犬訓練士は介助や警察犬などの専門犬を訓練する。
9. 関連する仕事
10. 現場の声
■ 職業・職歴
ドッグトレーナー6年目
■ 仕事内容
子犬から成犬まで、さまざまな性格のワンちゃんを担当しています。
教室でのグループレッスンに加えて、個別カウンセリングや出張トレーニングも行い、「犬を見るだけでなく、飼い主さんの生活スタイルまで一緒に考える」ことを意識しています。問題行動が改善して、飼い主さんの表情が明るくなる瞬間にやりがいを感じます。
■ やってよかったこと
噛みグセや吠えグセで本気で悩んでいた飼い主さんから、
「家の中が本当に穏やかになりました」「散歩が楽しくなりました」と言ってもらえたときは、疲れが一気に吹き飛びます。
卒業後も写真や近況を送ってくださる方も多く、一匹一匹の成長を長く見守れる仕事だと感じています。
■ 大変だったこと
すべての犬が教科書どおりにはいかず、思ったように成果が出ないこともあります。
原因を探るために動画を見直したり、先輩トレーナーに相談したりしながら、試行錯誤を続ける粘り強さが必要です。また、土日・祝日はレッスンが集中するため、体力的なタフさも求められます。
■ これから目指す人へ
「犬が好き」という気持ちは大前提ですが、それだけでなく、人と話すのが苦手でないことも大切です。
実際の現場では、犬よりも飼い主さんと話している時間の方が長い日もあります。行動学やトレーニング理論をきちんと学びつつ、現場での経験を積んでいけば、長く続けられるやりがいの大きい仕事だと思います。



